お米の小売りから卸売業へと事業を展開し“第三の創業”へ
公開日:2025.03.14
都道府県:
- 新潟県
業種:
- 小売
課題:
- 価格転嫁
株式会社おかじま
代表者:岡島 和也(おかじま かずや)
住 所:〒953-0054 新潟県新潟市西蒲区漆山8753
連絡先:0256-73-4285
URL:https://okomestand.com/
相談のきっかけ
お客さまに不便をおかけしない新店舗の開設にあわせ飲食店の開業も予定
同社は、創業の地である駅前商店街に店舗を構えていたが、駐車場も小さく、また精米したお米の在庫を置くスペースも十分でないなど、来訪する顧客に十分なサービスを提供できない状況が続いていた。
こうした課題を解決するため、市街地から離れた精米工場の隣接地へ、新店舗の建設を予定していた。
「両親が苦労して事業を拡大したお店なので、なんとか残したいという思いがありましたが、お客さまへのご不便が心苦しいばかりでした。
そこで、駐車場も広く、工場ですぐ精米できる新店舗開設を決め、お米の美味し さを味わってもらえる飲食店を併設する予定でした。
ところがコロナ禍でそれが延び延びになってしまいました。改めて事業計画を再検討するなかで、初めての飲食店の開業であり、立ち上げまでにたくさんの準備が必要でメニユー開発や食材の選定、製造、販売、オペレーション、衛生管理などのアドバイスが欲しいと思っていました。
ちょうど事業再構築補助金の申請手続きを金融機関に相談した際、よろず支援拠点のご案内があり、支援をお願いすることにしました」(相談者)
課題
自社の“持ち味”をきちんと訴求できるメニュー構成に思い悩む
“お米の美味しさを味わえる飲食店”というコンセプトから、主力メニューは「おにぎり」に決め、相談者は時間をつくり県内外の有名店を食べ歩くなど、リサーチを続けていた。
しかし相談者には飲食業の経験がなく、具体的なメニューづくりも手探りの状態が続いていた。
「いろんなお店のおにぎりを食べ歩くと、ここは塩をもう少し抑えたほうがいいかなとか、お米はおいしいのに具材が残念だなとか、感じるところはありました。
しかし『自分のお店』を考えたときに、誰に向けて、どんなメニューを出せばいいのかがわからない。使用する食材と仕入れ先の選定や製造オペレーション、作業工程、商品の味付けなどの飲食店ならではの課題がありました。また“お米の美味しさ”を味わえるという、他店とは違ったコンセプトをどう実現するかも悩むところでした。
店舗の設計と建築についての打ち合わせや、補助金の申請作業などで頭がいっぱいだったこともあり、スタッフのトレーニングなどの教育に係る課題や、販売メニユー・価格設定、店舗レイアウトなど“お店の具体的なかたち”が決まらないままでいたので、このタイミングでの支援は、ありがたいばかりでした」(相談者)
支援内容
おかずとなる食材の仕入れ先から味付けのヒントオペレーションも支援
相談者は、お店の方向性を率直に当拠点へ相談した。ここでCOのフードコーディネーターとしての知識と経験が大きく役立つことになった。
「まず理想とするサービス展開を相談したところ、近隣が工業団地であること、目の前が幹線道路という立地条件から、テイクアウトにある程度重きを置き、店内での飲食向けにはちょっとしたおかずを出すスタイルがよいとなりました。
具体的なメニューもおにぎりを基本に、具材については“お米を引き立てるシンプルなもの”に絞ったほうがいいというアドバイスをいただきました。
また、材料の仕込みと調理オペレーション、おにぎり以外の惣菜メニユーやセットメニユーについて、考案しているものを確認し、アレンジの仕方などを具体的にアドバイスしていただきました。
そしてご紹介いただいた品目ごとの仕入れ先からサンプルを取り寄せ、自分たちで試食してメニューを絞っていくことになりました。味付けに悩んでいたメニューにも『あと塩をこのくらい』と具体的なアドバイスをいただき、試してみると味が一気に華やぎ、驚くばかりでした。
さらに未経験者を雇用する想定での調理手順など、課題に先回りしての支援は本当にありがたかったです」(相談者)
支援の成果
あえて開店の告知を大々的には行わないその理由はリピーター確保のため
開店は6月下旬。COのアドバイスにより、あえて開店告知のチラシ配布や目立つのぼり旗の設置などを行わない、一見地味なスタートとなった。
「その理由について、開店直後でスタッフがオペレーションに慣れていない状態で多くのお客さまが集まると、スムーズなご案内ができない、商品の提供が遅くなるなど、お客さまにネガティブな印象を与えてしまうためという説明でした。
実際に開店してから接客や厨房が落ち着くまで時間がかかったことを考えると、納得のアドバイスでした。
このようにおだやかな開店でしたが、お店の情報が口コミでも広がり、当初想定していた工業団地で働く方、目の前の道路を車で行き来する方に加え、散歩がてら近隣の方にも来店いただいています。
慣れるまでは人数多めで運営しようという方針があり、十分対応できています。また、おにぎりを買いに立ち寄ったお客さまが精米をお買い上げになるなど、飲食と物販の両輪がうまくかみ合って売上が伸びる効果も生まれています。
さらに、インスタグラムの立ち上げや、情報誌などの取材を積極的に受けたことも、多数のお客さまの来店につながったと思っています。」(相談者)
事例を振り返って
- シンプルで飽きの来ないおにぎりメニユーの開発と米のおいしさとを発信する米屋のおにぎりカフェの店舗づくり
- いつでも変わらない品質で提供できるようにマニュアル化
支援した拠点
相談者の声
工場を市街地から離れた郊外に作ったときから、道路側の一角は店舗用地と考えていました。
しかしいざ店舗の工事が始まると、「本当にここできちんと飲食店をやっていけるんだろうか」という不安でいっぱいでした。
初回の相談は令和6年1月でしたが、それからわずか6カ月であらゆる準備を整え、開店することができました。COには感謝の一言です。
今はまだ開店1年目で、日々の来店客数の予測にも苦労していますが、お客さまのニーズにあったメニューの提供を通じて、“お米の美味しさ”を伝えていきたいと思っています。