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中小企業庁長官 令和2年 年頭所感

  • 2020年01月01日
  • その他情報
  • 最終更新日:2020年01月16日
 

令和2年という新しい年を迎え、謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

中小企業・小規模事業者は、雇用の約7割を占め、日本経済の屋台骨であるのみならず、地域コミュニティの支え役です。中小企業・小規模事業者の皆様が、高齢化、人手不足、人口減少などの構造変化に加え、働き方改革や賃上げなど今後相次ぐ制度変更を乗り越えて躍進することができるよう、中小企業庁では、思い切った支援や環境整備を図っていきます

生産性向上支援

第一に、激変する経済社会環境への中小企業・小規模事業者の対応力を高めます。中小企業・小規模事業者は、人手不足等の構造変化に加え、働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入など複数年度にわたり相次ぐ制度変更に対応が求められています。

今般の補正予算において、革新的な製品・サービス開発のための設備投資支援や、小規模事業者に特化した販路開拓支援、ITツールの導入支援を含め、生産性向上を継続的に支援するため、中小企業生産性革命推進事業を措置しました。これまでの支援策の、準備期間の不足や事業期間の制約といった課題を解消し、働き方改革等の制度変更に対応する中小企業・小規模事業者を後押します。

円滑な事業承継の促進

第二に、経営者の高齢化による事業承継問題に対しては、一昨年の法人版事業承継税制の抜本拡充、昨年の個人版事業承継税制の創設と、主に親族内承継に対する支援策を大きく前進させてきました。今後さらに、後継者不在の中小企業の黒字廃業を回避すべく、「第三者承継支援総合パッケージ」として、中小企業支援機関や金融機関等と連携して、強力に進めていきます。加えて、事業承継の阻害要因となっている個人保証の慣行からの脱却を目指し、個人保証の慣行は今の世代で断ち切るとの決意を持って、新たに経営者保証を不要とする信用保証制度を創設します。さらに、専門家の確認を受けた場合には保証料を大幅に軽減する等、中小企業・小規模事業者の円滑な事業承継を促します。

取引構造の適正化

第三に、我が国を取り巻くグローバルな競争環境を踏まえ、業種別の取引構造について分析を深めていき、大企業と中小企業・小規模事業者がともに稼げる「共存共栄モデル」を提示します。あわせて、価格決定方法の適正化、コスト負担の適正化、支払条件の改善に加え、新たに「知財・ノウハウの保護」、「働き方改革に伴うしわ寄せ防止」について検討し、対策を取りまとめてまいります。

自然災害への対応

最後に、昨年は、8月末の九州豪雨、台風第15号や第19号等の自然災害による甚大な被害に見舞われた年でした。

資金繰り支援や自治体連携型補助金、グループ補助金など、出来ることはすべてやるという意気込みで被災者に寄り添った支援に取り組んでまいりました。引き続き、被災地の事業者の皆様の復旧・復興に向け、支援策を講じていきます。加えて、将来の災害に備え、中小企業・小規模事業者の防災・減災対策をさらに強化すべく、昨年成立した中小企業強靱化法により事業者の取組を支援します。

 

 

本年は、東京オリンピック・パラリンピック大会が開催され、世界中の注目が集まり、日本中が熱気に包まれます。この熱気を背に、本年が、中小企業・小規模事業者の皆様にとって大きく飛躍する年になるよう心より祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

令和2年元旦

 

中小企業庁長官

前田 泰宏

 

>>歴代中小企業庁長官 年頭所感