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ロカベン活用の現場「SK Link株式会社」 対話から課題を「見える化」するツールとして、ロカベンを活用

補助金虎の巻
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ローカルベンチマーク(ロカベン)は、「財務(経営数字)」「非財務」の両面から、経営の状態を分析・診断する「企業の健康診断ツール」です。

事業者と支援者の「対話ツール」としてロカベンを活用することで、経営課題の整理や強みの発見、経営改善につなげることができます。

今回は、外国人人材派遣会社がロカベンを活用して、金融機関とコミュニケーションを深め、課題を共有することで、業務効率化を進めた事例についてご紹介します。

▲SK Link株式会社

▲桑名三重信用金庫

支援者

桑名三重信用金庫 蟹江支店
(愛知県海部郡蟹江町富吉3丁目256)

支援企業

SK Link株式会社

企業概要 人材派遣業
所在地 愛知県海部郡蟹江町本町6丁目5番地
URL https://www.sk-link.co.jp/外部リンクはこちら

ロカベンを通じて、経営者とのコミュニケーションを深める

SK Link株式会社は、2018年9月に創立された人材派遣会社だ。日系2世・3世の外国籍スタッフを中心に約600名が登録する。

同社のモットーは「徹底したケア」。日本語が不自由なスタッフへの生活支援など、細やかなトータルなケアを行うことで、派遣スタッフの定着率や生産性を高めている。また、派遣先企業に対しても手厚くサポートし、「担当者がすぐに駆けつける」迅速な対応が高く評価され、創業以来、着実な成長を続けてきた。

同社の桑名三重信用金庫(以下、くわしん)との関係は創業時から続く。現在の同金庫の担当者は、入社6年目の高井陸斗氏。寺西隆徳支店長は、同社とのコミュニケーションを深めるため、ローカルベンチマーク(ロカベン)の作成を提案した。

寺西支店長

「担当者が若いこともあり、経営者との深い対話ができてないと感じていました。ロカベンは質問項目を埋めていくだけで会話が成立します。何を聞いて良いか分からない若手職員が、経営者との対話の“型”を学ぶためのツールとして最適だと考えました(寺西支店長)」

高井氏は、くわしん地域・中小企業支援部の辻祐一課長代理のアドバイスを受けながら、同社のロカベン作成に取り組んだ。

辻課長代理

「地域・中小企業支援部は、営業店とともに地域企業の課題解決を支援する部署です。同行訪問を通じて、ロカベン作成のOJTを行い、当庫の経営支援力の向上を図っています(辻課長代理)」

作成にあたっては、同社のホームページや公開情報、日常の営業活動で得た情報、決算書の内容などを基に、まず“たたき台”を作成。その後、高井氏が社長との対話を重ねながら内容を見直すことで、ロカベンの精度を高めていった。

高井氏

「ロカベン作成前は探り探りの対話で、どうしても浅い会話になりがちでした。作成後は、より深く本質的な対話ができるようになったと感じています(高井氏)」

ロカベンを通じた対話により、会社の現状や課題を踏まえた支援ができるようになったと高井氏は語る。

企業と金融機関が課題を共有し、経営改善につなげる

ロカベンは、鈴木社長と役員で共有され、現状把握のための資料として活用された。

山本部長

「健康診断のように、自社の現状や弱点を客観的に見直すきっかけになりました。営業力強化に向けた課題もクリアになりました(山本部長)」

4つの視点(①経営者②事業③企業を取り巻く環境・関係者④内部管理体制)から現状を整理し、将来目標に向けた課題が明確になった。これにより、「営業一人ひとりが目標を意識する」きっかけになったと語る。

ロカベンを通じて、明確になった課題の一つが「業務効率化」であり、その最大の要因が、IT・基幹システムの分断である。

一般的な派遣管理システムは「日本人派遣スタッフ」の管理を前提に設計されており、外国籍人材の在留資格管理は別システムで対応する必要があった。このため、同社は派遣管理システム、在留資格・外国人登録管理システム、給与・勤怠管理システムという3つのシステムを別々に運用しており、これが業務効率化を阻む要因となっていた。

その課題解決のために、システム統合のためのプロジェクトを進めており、その責任者を務めているのが、田中真布 総務部部長である。

田中部長

「ロカベン後、くわしんからシステム統合を円滑に進めるために、システム開発・設計ができる副業人材の活用を提案されました。これにより、API連携を社内で内製化できるようになり、大きな成果を上げることができました(田中部長)」

ロカベンをきっかけに、金融機関と課題を共有できたことで、具体的なアクションへとつながった。ITに強い専門家を社内に招くことができたことで、基幹システムの統合が大きく前進していると田中氏は言う。

継続的な対話を通じて、定期的にロカベンを更新していきたい

くわしんでは、事業性評価ツールとしてロカベンを積極的に活用している。これまでに500件以上のロカベンを作成し、経営改善、事業承継、補助金申請支援など、多様な支援につなげてきた。

2025年3月には、三重県信用保証協会と「100周年記念超長期一括保証制度」に関する覚書を締結した。この制度は、ロカベンを活用して企業の現状や課題を把握し、その上で長期的な金融支援と経営改善を実現する、ユニークかつ実践的な取り組みである。

辻課長代理

「ロカベンは経営者との対話ツールであるとともに、信用保証協会や支援機関などと連携して、取引先の課題解決に向けた伴走支援をする際の課題解決ツールとしても役立っています」(辻課長代理)

今回のSK Linkとの取組みでは、ITシステム、業務効率、営業力強化といった課題が「見える化」され、副業プロ人材の採用や基幹システムの統合など、具体的な支援に結びついた。

寺西支店長

ロカベンは一度作成すれば終わりではありません。今後とも対話を継続し、事業環境の変化などにあわせて、定期的にロカベンを見直しながら、伴走支援や成長戦略の策定支援に活かしていきたいと考えています(寺西支店長)」

ロカベンの作成により、若手職員の経営支援力の育成向上にもつなげていきたいと寺西支店長は語る。

また、同社の創業メンバーである平良子取締役は、ロカベンについて次のように語る。

平取締役

ロカベンは、社長・役員間で企業の現状について“答え合わせ”ができるツールです。またロカベンにより、金融機関が当社を深く理解してくれることは、大きな安心感につながっています」(平取締役)

ロカベンは、支援機関と企業との対話を深めるとともに、金融機関等の支援力を高めるツールとして、大きな役割を果たしている。

2026年1月13日

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